母の緑寿祝い

緑寿について

緑寿の由来

数えの66歳が「緑寿」となったのは「緑」を「六」とも読めるから…?もちろん、それも理由の一つです。しかし「緑寿」という命名にはもう一つの大きな理由があります。 「緑寿」が誕生した2002年は新しい世紀となってまだ間もない時期。この頃から世界的に自然環境への関心が高まり、リサイクルや環境保護を考えたエコライフがすすめられるようになってきました。そんな時代背景の中で注目されたのが、地球の自然環境をイメージする「緑(みどり・りょく・ろく)」と響きを同じくする「六」。そこで66歳を「ロクロク」と読み、さらにそれを簡潔にして「緑寿」とし、新しい賀寿祝として提唱しようということになったようです。なんだか、ダジャレのようにも思えますが、これには、仕事を引退する人も多い65歳からは、「明るく元気に積極的に社会生活に参加して欲しい」という願いも込められているそうです。
「六」の数字を考える
歴史上、日本人には馴染みの深い仏教。「六」という数字は、この仏教と非常に縁の深い数字です。たとえば人間の生まれ変わりの道を表す「六道輪廻」、あるいは菩薩の修業項目の「六波羅蜜」。また、私たちのくらしに身近な言葉としては「六曜」。大安、友引などとカレンダーに記されているのがこれです。さらに、霊峰に登る際に唱える「六根清浄」という言葉や、「六地蔵」「六文銭」などの言葉をどこかで耳にしたこともあるのではないでしょうか。つまり「六」という数字は、先人から仏教文化になじんできた日本人の暮らしに関わり深い数なのです。それが縁起良く2つ並ぶ「緑寿」のお祝いは、日本に生まれるべくして生まれたお祝いと言っていいかもしれません。 ちなみに、上記の「六根清浄(=ろっこんしょうじょう)」がなまって「どっこいしょ」になったという説が。ならば、「六」が2つ重なる緑寿は、65歳からの充実人生を「どっこいしょ!」と始める年齢と考えることもできそうですね。

緑寿のお祝い

緑寿のお祝いのキーワードは、その名称が表す通り緑色です。心理学的にいえば緑色は精神の安定を表す色。また、調和やいやしなどを表す色です。心身に疲れがあるときなどは無意識に緑色に目が行くと言われています。ですから、色をキーワードに選ぶならグリーン系のものがおすすめ。また、「緑寿の由来」でもご紹介していますが、「緑寿」の緑は地球の自然環境をイメージする「緑」でもありますから、エコ思想に基づいたプレゼント選びというのも一案。さらに、観葉植物のプレゼントや記念植樹なども、「緑寿」ならではのお祝いとして意義深いものがあるでしょう。

緑寿祝いのメッセージ

還暦と並んで仕事を定年退職される時期の方が多い「緑寿」。お孫さんも成長され、公私ともの落ち着ついた日々を手にされていることでしょう。しかし、長寿、高齢という実感にはまだ早く、体力的にもまだまだお元気のはず。お祝いをされる場合には、その辺のバランスを上手に考えることが大切。その考え方をご紹介しましょう。 【ご本人のメッセージ】
●昔を振り返るには早く、むしろこれから語りたい年齢。今後に向けての意気込みや目標などを元気に語りましょう。
●定年退職をされるなど、環境に変化がある場合はその感想を述べるのも一案。
●年賀状や暑中見舞いなど環境の変化のご報告や心境を加えましょう。
●まだまだ一般に馴染みの少ない「緑寿」。その意義をご自分のお気持ちと交えてお知らせするのも良いでしょう。
【お祝いをされる方のメッセージ】
●緑寿を迎えられたご本人と、お祝いをされる方に関する思い出やエピソードを軸にして、これまでの感謝を伝えましょう。
●緑寿を迎えられた方の功績を語ることも、来し方を称える意味で大切です。
●健康への気遣いを忘れずに。これは、正式な場合でも内輪の場合でも重要です。
●「緑寿」を迎えられるご本人がその意義をご存じなかった場合には、ぜひ、お知らせしてさしあげましょう。

緑寿祝いの熨斗

緑寿を含め、長寿祝いの熨斗はつねに紅白、あるいは金銀の蝶結びのものを使います。この時に気をつけたいのは、結婚式と同じ「結び切り」を選ばないようにすること。66歳という年は人生にたった一度きりしかないとはいえ、長寿のお祝いはこれから何度も続くように…と考えれば間違えないで済みます。 また最近は、カラフルで華やかな金包みも豊富にありますから、親しい間柄ではそうしたものを選ぶのも楽しいものです。いずれにせよ、右肩に「折のし」と「のしあわび(黄色の紙)」がついているもの(=結びきり)を選んでください。(※金包みによっては、折のしが省略されているものがありますが、それも問題ありません)。
【表書きについて】
●緑寿御祝
●祝緑寿
●寿
●賀寿祝い
喜寿祝いの表書きは上記が一般的です。熨斗に長い言葉を書き込むことは、見た目に美しくないし、礼にも反しますから、上記のうちのどれかを選ぶほうが良いでしょう。

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